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横浜綜合法律事務所 アーカイブ

身近な自然の価値

神奈川県弁護士会では、定期的に「専門実務研究」という論文集を発行しているが、平成29年4月に発行された号に、私の所属する環境問題委員会の有志が執筆した「神奈川の林地・緑地保全と開発」という論文が掲載された。
論文では、神奈川県内の林地の価値と、それを保全するための規制と手段、その限界などについて、実際の事例をもとに検討しているが、箱根・丹沢の原生林とは別に、都市またはその近郊の緑地として重要なのが「里山」である。
里山とは、都市の近くにある雑木林を指すが、最近は、周りの水田や畑、水路や小川、採草地なども含んだ、農村的な環境全体を指して使われる。原生の自然と異なり、枝打ちなど、人の手による管理がなされることで維持されるため、「二次的自然」などと呼ばれている。
里山は、かつては、食糧や燃料、木材などの資源を得るために人々が手を入れてきたが、現代では、管理の担い手が減り、里山全体が荒廃しつつある。
そのため、生物多様性の保全や、水や大気の浄化、人をリフレッシュする機能、子供の環境教育の場など、現代的機能を認識して、開発を規制するだけでなく、維持・管理を続ける方法を考える必要がある。
ところで、神奈川県や横浜市は、早くから里山保全に積極的に取り組んでおり、意外と身近なところに「県民の森」や「市民の森」に指定された里山があるので、休日の午後にでも、おつまみと缶ビール持参で、ご近所の里山でリフレッシュしてはいかがだろうか。

7月 3, 2020

大島 正寿「バイオマスタウンを旅して」

弁護士会の環境問題委員会の現地調査で、先日、岡山県の真庭(まにわ)市を訪れた。

真庭市は岡山県北部の山間地域にあり、人口5万人弱、面積は横浜市の約2倍(828平方キロメートル)で、その8割を森林が占める。主な産業は林業および木材加工業である。

真庭市は、平成18年に国(農水省)から「バイオマスタウン」の認定を受けている。バイオマスとは、生物由来のエネルギー資源のことだが、真庭市では、木材の伐採や加工の際に生じる木くずを加工して燃料を作り(チップとかペレットと呼ばれる)、それを火力発電に利用したり、家庭用ストーブなどに利用している。地域で発生した廃棄物を利用してエネルギー需要をまかない、新たな地場産業が創出されることで地域振興にも役立つ、という画期的な試みを行っており、テレビ番組や書籍でも紹介されている。

市の観光協会が主催する「バイオマスツアー」に参加し、詳しいガイド付きで、市役所、木材会館、製材工場、バイオマス集積基地、火力発電所、などを1日かけて回り、現場での取組を見せていただいたので、地域が一体となった活性化策を実感することができた。

バイオマスタウン構想は、どこでも採用できる制度ではないが、地域の特性を生かした環境対策として参考になる事案であり、今後も検証していきたいと思う。

1月 20, 2017

大島 正寿「奥尻島のブナ林」

弁護士会の環境調査のため、10月に北海道の奥尻島に行きました。
奥尻島は北海道の最西端にあり、函館から小さなプロペラ飛行機に乗って30分ほどの距離にあります。島の70パーセント以上が森林で、その山林の60パーセント以上がブナの原生林だと聞いていたので、神奈川県内のブナ林との違いを見たいと思っていました。
島に到着した翌日、役場の方の案内でブナの原生林を探索しました。あいにくの雨でしたが、林の中はブナの枝葉が雨をさえぎるため、傘をささなくても濡れずに歩くことができ、さえぎられた雨水がゆっくりと幹を伝わり、筋のように地上に降りて行く様子には少し感動しました。
ところで、奥尻島はウニが名物ですが、季節がずれていたため食べることができませんでした。今度は、是非、ウニの季節の初夏から夏に再調査に訪れたいと思います。

12月 5, 2014

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