横浜綜合法律事務所

手を動かすということ

弁護士の仕事は、自宅でも出来ることが多く、気が付くと家でも事務所でも、仕事と家事以外のことをしていないな・・・という状況になります。必要不可欠なことばかり効率的にこなすようにしていると、突然限界を迎え、蕁麻疹がバーッと出るなどして、あ、良くないな~と気づきます。そういう時はただ休むだけではだめで、私の場合は、①不要不急でないこと②手や体を動かすこと、が有効です。その観点から、フラワーアレンジメントと油絵を始めたのですが(リトグラフもやってみました。)、やや大掛かりなので、取り掛かること自体がストレスになるときもあります。
もっと手軽に手を動かしたいときは、ペーパークラフトをしています。大手プリンターメーカーが無料で充実したコンテンツを提供しているので、いそいそとプリントアウトして無心に作ります。作っていると仕組みが分かってくるので、自分でデザイン・設計して作れるようになれば、知的かつおしゃれな趣味になると思いますが、それだとおそらく気晴らしにならない・・・。出来上がるものも豆本やオカメインコなど役に立たないものばかりですが、「無駄」なことをする時間は人間には絶対に必要だと思うのです。
ハロウィンなどの季節ものもあって、「作品」の保管場所や処分にも困らないので、おすすめです!

2022年8月12日

定期金賠償

交通事故において、後遺障害が残存した場合、逸失利益(労働能力が一部乃至全部喪失したことにより失った、本来得られたであろう収入等の利益)、また将来の介護費等が、損害として認められることがあります。
これらは将来の損害ではありますが、これまでの賠償実務では、「一時金賠償」、すなわち、これらの損害も請求者の請求時にまとめて積算され(将来の損害分を現時点で賠償として受領することとなるため、その期間の利息相当分は差し引いて(中間利息控除)、現在価値に引き直す)支払われるのが通常でした。
紛争の一挙解決という意味でも、一時金賠償は合理性のある賠償方法と考えられています。
もっとも、令和2年7月9日、最高裁にて、交通事故の被害者が事故に起因する後遺障害による逸失利益につき一時金ではなく定期金による賠償(今後○年○月まで、毎月○円を支払う旨)を求めている場合において,これを認め得る旨の判断がなされました。
定期金賠償は、上記の中間利息控除の点では、一時金賠償よりも総受領額が増え、一見、請求者にメリットがあるとも思われますが、他方で、結局将来長きに渡り、被請求者側との関係が続くこと、被請求者や被請求者側保険会社の経済状況の悪化のリスクがあること、またその後の事情変更(数年して、請求者が従前より回復している等)による減額のリスクがあること等、考えなければならない問題も複数あります。
支払を行う被請求側(主には保険会社であることが多い)としても、支払管理や、請求者の状況を引き続き把握し、必要に応じて事情変更の申立を行う等、新たな管理・調査体制の検討が必要となることとなります。
事故当事者双方にとって、定期金賠償という方法が有用か、請求時の選択肢として今後一般化していくのか、と言う点では、上記のとおり微妙なところもありますが、本判例は、交通事故損害賠償実務に大きな影響を与え得るものであり、今後更なる事例の蓄積に注目していきたいと思います。

2022年7月29日

プライベートキャンプ場と農地法

コロナ禍においてキャンプがブームになっていますが、私も、本格的にキャンプデビューしました。
静かな山や海で街頭の灯りから離れて過ごす時間は、心休まる良いものですが、ブームの影響で首都圏から行きやすいキャンプ場はどこも予約客で一杯、人混みから離れたつもりが実はかなり密状態ということが少なくありません。
どこか人知れずキャンプができる場所はないかな…と思っていたところ、ひょんなことから農地の端をキャンプの場所として貸してくれるという話が舞い込みました。
ついに誰にも邪魔されずにキャンプができる場所を手に入れたかと思いきや、そこで立ち塞がったのが「農地法」でした。
農地法では、農地の貸し借りは、原則として農業委員会の許可を得なければならないとされています。農地は国民の生活上、限られた資源であることから、その効率的な利用と確保を目的として、基本的に非農業従事者に農地を貸すことは認められておらず、個人が農業委員会の許可を得るためには、農作業に常時従事する(年間150日以上)ことが一つの条件とされています。
リモートワークをフル活用しての弁護士業と農業の掛け持ち…さすがに非現実的ですかね。

2022年7月15日

特殊詐欺の被害回復と特殊詐欺に関わらないために

振込め詐欺による被害を受けた高齢者が詐欺に関わった暴力団組員や組長を相手にした損害賠償請求事件訴訟について、一昨年から弁護団として取り組んでいた。その訴訟が昨年10月に和解で解決した。相手方らが被害額を含む解決金を支払う、という和解であった。これにより被害に遭った高齢者の被害回復ができ、また、暴力団組織も今後、割の合わない特殊詐欺に関わらなくなっていくことが期待される。

それでも、特殊詐欺が未だになくならない。コロナ禍による休業等による収入減により、生活の維持や借金返済のために、若年者が、SNSを通じて、安易に高額な報酬を出すアルバイトに応募してしまうケースがある。例えば、債権回収のアルバイトである。債務者から債権回収(現金を回収)して、回収してきた金額の数%を支払うといったアルバイトである。そのアルバイトは実際のところ特殊詐欺の受け子の仕事なのであるが、巧妙な雇用主は、特殊詐欺の受け子の仕事であることを秘して、無知な若年者を巧妙に勧誘して、現金を回収してくるという仕事をさせるのである。バイトとして受け子をしていた若年者は警察に逮捕されるが、詐欺だとは知らなかったと主張しても、それを証明するのは結構大変である。そのようなアルバイトは怪しいと思わなかったのかと警察当局から追及され、それに対し、怪しいアルバイトとは思わなかったと主張しても、なかなか警察当局は許してくれない。起訴までされてしまい、長期間の勾留がされてしまう可能性がある。

このように、世の中、割のいいアルバイトというのは滅多にない。割のいいアルバイトというのは実は犯罪なのではないかを注意しなければならない。アルバイトの危険性は、周りの大人はもちろん、公共機関が若年者のよく見るSNSを使って、もっと広報を周知徹底してもよいと思う。そのことが特殊詐欺の撲滅にも役立つものと思われる。

2022年7月1日

組織のトップ

これまで様々な組織に関わり、また、近くで見聞きしてきたが、組織は、どんな組織であれ、そのトップが誰かによって大きく変わりうるものであるとともに、ナンバー2とは全く違う役割と責任があるのだと実感している。
トップがどのような考えを持ちどのような方針で組織を運営するかによって、組織のありようや成長度合いは変わる。基本的方針や判断基準、どこを見ているか、どこまでの時間軸で考えているか、どこまでの広さでものを見ているか、そしてそれをどう発信するかで、組織全体の方向性や活性度は変わり、構成員の考えも変わってくる。つまり、組織にとってみれば、トップが誰であるかは極めて重要なことになる。

逆からみると、組織のトップは究極的に孤独なのだろうと思う。自らの判断で組織が変わることやそれによる影響の大きさを考えると、決断の重さは計り知れない。特に、危機が訪れた場合や長年の慣行を変える決断をする場合には、抵抗への対応含め相応の馬力もいる。

会社という組織で言えば、トップは社長やCEOといった経営トップになる。この経営トップの交代と後継者指名は、企業価値を大きく左右する、企業経営における最も重要な意思決定の一つだと言われており、どの会社も頭を悩ます大問題である。昨今のコーポレートガバナンス改革では、これまで不透明になりがちだった決定プロセスにも客観的視点を取り入れることが推奨されるようになったが、果たしてどうか。

昨年の東京オリンピックで大活躍した日本柔道界では、井上康生氏が代表監督になり、以前とは大きく異なる強化方針をたてて組織改革をし、それが実を結んだという。まさに、トップが組織を変えて成功したということだろう。また、先日は、新庄剛志氏が日本ハムファイターズの監督に就任したというニュースが流れた。新庄監督の誕生によりどんなチームになるのかとても楽しみである。

2022年6月17日

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