横浜綜合法律事務所

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コラム2025.12.22by 鶴井 迪子

自転車交通違反に対する青切符制度のスタート

警察庁は令和7年4月、自転車の交通違反に対し、反則金の納付を通告する、いわゆる「青切符」による取り締まりを令和8年4月1日から行う方向とし、「道路交通法施行令の一部を改正する政令案」等に対する世間の意見の募集、すなわちパブリックコメントの実施を行いました(令和7年4月25日~5月24日)。
同施行令の改正は、令和6年の道路交通法改正(令和6年法律第34号)の施行に伴うもので、上記政令案では、16歳以上を対象として「(携帯電話使用等の)ながら運転1万2000円」「信号無視6000円」「一時不停止5000円」「無灯火5000円」「並んでの走行3000円」「2人乗り3000円」等の反則金案が挙げられています。

自転車は、免許も不要で、小学生でも乗っている、ということもあり、これまで、もしかしたら「車両」という認識が薄かったり、自転車に求められる交通ルールについても実はよく知らなかった、という方もいらっしゃるのではないかと思います。
今回の諸々の改正の背景には、自転車による事故の発生件数が依然として高い水準にあること、重大結果を発生させている事案も少なくないこと等があり、この改正を機に、自転車の運転者としての意識向上、お子様への運転ルールの教育等が広がることが期待されています。

最後に、車やバイクは、皆様購入時に自動車保険に入るかと思いますが、自転車は、購入時に保険の案内までされなかったり、子供が気づいたら乗れるようになっていたりと、うっかり保険のチェックを失念していたというケースもままあるようです。手軽で利用機会も多く、子供から高齢者まで広い世代の方が乗るからこそ、万が一の時のための保険は必須です。自転車専用の賠償保険でなくとも、元々入っている火災保険や自動車保険、総合保険等にて、「個人賠償責任保険」等を付帯させることも可能ですので、ご自身や家族が対象となっているか、一度確認してみていただければと思います。