横浜綜合法律事務所 コラム

追越しと追抜き

追越しと追抜きの違いを意外と誤解をされている方が多いように思われるので、今回、取り上げてみることにしました。

『追越し』と「追抜き」の違いを理解するためには、『追越し』を正確に理解した上で、『追越し』にあたらない場合が『追抜き』にあたると理解して頂ければ間違いないと思います。

道路交通法では、『追越し』とは、「①車両が他の車両等に追い付いた場合において、②その進路を変えてその追い付いた車両等の③側方を通過し、かつ、④当該車両等の前方に出ることをいう」と定義されています。
まず、追越しにあたるためには、①「追い付いた場合」に該当する必要がありますので、前の車との間に相当な距離がある場合に進路を変更したとしても、追越しにはあたらないことになります。
また、②「進路を変えて」とされていますので、第2車線を走行していた車が進路を変えずに第1車線の車を追抜く行為は、追越しにあたりません。また、ここでいう、「進路」は、前の車と同一の進路を走行していることが前提となっていますので、第2車線から第3車線に進路を変えて、第1車線の車を追い抜く行為は、進路が重なっていませんので、追越しにはあたらないことになります。

次に、上記①と②の要件に該当したとしても、前の車と一定の距離を並走した後、前方に出た場合には、③「通過」に該当しませんので、この場合も追越しにあたらないことになります。

最後に、④「前方に出る」とは、第1車線を走行している車を第2車線から追い越してから第1車線に戻る場合だけではなく、そのまま第2車線を走行していく場合も含まれます。この点について、前の車両の進路に戻らなければ、追越しにあたらないと誤解をされている方は多いのではないでしょうか。

『追越し』の説明は以上のとおりとなりますが、いかがでしょうか。誤解をされている方がいらっしゃるようでしたら、今一度、整理をして頂ければと思います。

7月 31, 2020

恋文の公開

先日、日本経済新聞に、作家遠藤周作が恋人に宛てて書いた手紙が見つかったとの記事が掲載されていた。しばらく前にも、川端康成や谷崎潤一郎の同じような記事を見たことがある。著名な作家になると、最もプライベートな恋文までが研究対象となり、そして、一般に公開されてしまう。当の本人たちは、これをどう思うのか。こんなことなら、もう少し考えて書けばよかったと考えるのではないだろうか・・。ただ、羞恥心を感じるのではないかと思うのは一般人的感覚で、偉大な作家は、小説などの作品自体が自身の魂の暴露であるから、恋文が公開されようと特段なにも思わないのかもしれない。

また、マリリン・モンローの2番目の夫であるジョー・ジマジオがモンローに宛てて書いたラブレターが競売により1000万円で落札された、との記事も見たことがあるが、これを本人たちがどう思うのかも別の意味で興味深いところである。

これらを法的に考えてみると、「プライバシー侵害」というのが頭に浮かぶが、著名人であるということを除いても、そもそも死者のプライバシーは認められるのかという問題もある。また、個人情報保護法の保護対象は「生存する個人」に関する情報であるため、保護される個人情報にはあたらない。ということは、自分が生きている間に自分で始末しておく必要があるということである。忘れてなければ、だが。

一般人にとってはラブレターが公開されるなどというのはいらぬ心配だが、最近では、メールやラインの内容が裁判の証拠となることはよくあることであり、国会でも話題である。メールやラインは手軽であるため、そう深く考えもせずにやり取りがなされ、そして残ってしまう。後悔しても後の祭りである。ただ、よくよく練って作成した手紙の方が、後々見ると、赤面するかもしれないので、どちらがいいとも言えないが・・・。また、リベンジポルノなど深刻な事態も問題になっている。
いずれにしても、自己の情報の管理には細心の注意が必要である。

7月 17, 2020

身近な自然の価値

神奈川県弁護士会では、定期的に「専門実務研究」という論文集を発行しているが、平成29年4月に発行された号に、私の所属する環境問題委員会の有志が執筆した「神奈川の林地・緑地保全と開発」という論文が掲載された。
論文では、神奈川県内の林地の価値と、それを保全するための規制と手段、その限界などについて、実際の事例をもとに検討しているが、箱根・丹沢の原生林とは別に、都市またはその近郊の緑地として重要なのが「里山」である。
里山とは、都市の近くにある雑木林を指すが、最近は、周りの水田や畑、水路や小川、採草地なども含んだ、農村的な環境全体を指して使われる。原生の自然と異なり、枝打ちなど、人の手による管理がなされることで維持されるため、「二次的自然」などと呼ばれている。
里山は、かつては、食糧や燃料、木材などの資源を得るために人々が手を入れてきたが、現代では、管理の担い手が減り、里山全体が荒廃しつつある。
そのため、生物多様性の保全や、水や大気の浄化、人をリフレッシュする機能、子供の環境教育の場など、現代的機能を認識して、開発を規制するだけでなく、維持・管理を続ける方法を考える必要がある。
ところで、神奈川県や横浜市は、早くから里山保全に積極的に取り組んでおり、意外と身近なところに「県民の森」や「市民の森」に指定された里山があるので、休日の午後にでも、おつまみと缶ビール持参で、ご近所の里山でリフレッシュしてはいかがだろうか。

7月 3, 2020

裁判業務以外の弁護士の仕事

「弁護士」というと、どのような仕事をイメージされるでしょうか。多くの方は、法廷もののドラマによくあるように、裁判所の法廷で議論を交わしている姿を思い浮かべるかもしれません。もちろん裁判業務も弁護士の重要な仕事の一つですが、弁護士には裁判所を離れて行う職務も多くあります。
たとえば、当事務所には、地方公共団体の包括外部監査人やその補助者に就任し、地方公共団体の事務等の適法性、有効性、効率性及び経済性等について、監査を行っている弁護士もいます。予算が適正に執行されるよう外部から監査することを通じて、地方公共団体に対する住民の信頼の維持向上を目指しています。また、当事務所には、司法研修所の教官に就任していた弁護士もいます。裁判官・検察官・弁護士になるには司法試験合格後、司法修習生として司法研修所で研鑽を積む必要があり、司法研修所の教官は次世代の法曹の養成を担う大切な役職です。
私も平成27年3月から東京圏雇用労働相談センターの相談員に就任し、新規開業直後の企業や海外からの進出企業等が日本の雇用ルールを的確に理解し、円滑に事業展開することができるように支援しております。
今後は、法科大学院での教育にも積極的に関わっていきたいと考えています。裁判官・検察官・弁護士を志す学生の多くは、大学卒業後、2年間又は3年間、法科大学院で学び、司法試験の受験資格を得ています。法科大学院では研究者と法律実務家(裁判官・検察官・弁護士)が協力し、理論と実務の両面から教育が施されています。私は小学校、中学校、高校と良い先生に恵まれたこともあり、弁護士を志す前は教師になりたいという思いもありましたので、法科大学院で後進の育成に関わることで、その思いを叶えたいと思います。

6月 19, 2020

~顧問弁護士活用術~

顧問弁護士って何??
顧問契約を結んだ事業者より、その事業活動上の様々な法律問題などについて定期的・継続的に相談を受け、その解決等に向けてアドバイス等をする弁護士のことです。事業者にとっての「かかりつけ医」のような存在であり、いつでも気軽に相談できる存在です。

顧問弁護士は具体的に何をしてくれるの?? 顧問弁護士がいるメリットは何??
顧問弁護士の主な業務内容は、例えば次のとおりです。
・契約書等の書類の作成やリーガルチェック
・トラブル・クレームの対処法などについて法律相談
・代理人として、取引先・顧客・従業員等とのトラブル・クレームに対応(交渉、訴訟)
・社内体制の構築、社内研修などのサポート
・個人情報漏洩その他不祥事への対応
顧問弁護士がいれば、事業活動上の様々な不安事、困りごとを速やかに相談することができます。法律分野の相談かどうかが分からない内容のものであっても気軽に相談することが可能です。どんなことでも気軽に相談してみましょう。
顧問弁護士と日頃から十分に情報共有していれば、事前にリスクを予測することでトラブル等の発生を未然に防ぐことも可能ですし、日頃から情報共有している顧問弁護士が対応することで、より実態に即したトラブル等の解決が可能となります。

顧問弁護士の費用はいくらなの??
法律相談の有無にかかわらず固定の顧問料が月々発生します。顧問料の額は、各弁護士によって異なりますし、同じ弁護士でも顧問先の事業規模や相談頻度等により額が異なることもあります。
ちなみに、顧問料に関する日本弁護士連合会によるアンケート調査結果(2009年)は次のとおりとのことです(詳細は同会「中小企業のための弁護士報酬目安」〔2009年アンケート結果版〕をご参照下さい)。
・「顧問契約を締結した場合、どの程度の業務まで月額顧問料の範囲か」について
  ・調査を要せず、すぐに回答できるものまでは範囲とする  34.5%
  ・月3時間程度の相談については月額顧問料の範囲とする  59.9%
・「『調査を要せず、すぐに回答できるものまでは範囲とする』という内容の顧問契約を中小企業との間で締結する場合の月額顧問料はいくらか」について
  ・5万円  41.7%
  ・3万円  36.5%
  ・2万円   6.1%
この調査結果によると、中小企業の顧問料の額は、月額3万円ないしは月額5万円が多いようです。なお、顧問料は経費として処理でき「節税」ともなり得ます。

6月 17, 2020

  • 横浜綜合法律事務所へのお問い合わせ
  • 事業再生・事業承継・引退支援
  • お客様からの声
  • 弁護士コラム
  • 研究会・セミナー
取扱い業務
  • 企業法務
  • 遺言・相続
  • 不動産・借地借家
  • 交通事故
  • 労働問題
  • 医療過誤
  • 夫婦・離婚・男女問題
  • 法人の債務整理
  • 個人の債務整理
  • 刑事事件
  • 成年後見・財産管理
  • 知的財産
  • 債権回収・強制執行
  • 顧問契約
  • その他
ページTOPへ戻る